【文庫・マンガ】あやし うらめし あな かなし 浅田次郎 -2015.03.21-

Amazon.co.jp: あやし うらめし あな かなし (双葉文庫): 浅田 次郎: 本
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珍しくラノベじゃないです。今回は。
リンク先はAmazonですが、いや皆さんのレビューがまた読んだあとに見ると楽しいですね。






さて。
なぜ浅田次郎さんの本を読んだのか。
実はJ-WAVEで朗読劇をやってましてね、この本の中で最も人気のある「遠離別」です。
車の中で聞いたんだけど、最後の方だけ聞けなくて(目的地についたのでw)きになって読んでみた。
そして、私の感想は・・・・・・

















皆読んでみるべき!





というくらい面白かったです。
この作品、怪談話なんです。
物語は、
「赤い絆」
「虫篝」
「骨の来歴」
「昔の男」
「客人」
「遠別離」
「お狐様の話」
という短編です。1本あたり80ページくらいで大変短いです。
なのに、なんというか、すごい。
普通、ちょっと馴れない小説なんかは、5ページくらい読んでもなかなか馴染めないんだけど、
これ1ページですっかりその世界に馴染んでいて、そこに自分がいるんだよね。
浅田次郎って方は文章の入り方がとてもうまいなあと思います。

物語は、ちょっと訳ありな主人公と、ちょっと距離や時間が離れた幽霊的な話が絡んできて・・・
という感じでどの物語もなっています。
ただ、その訳ありの部分を出すのがうまいのと、ああ、そういえばこの主人公って・・・・ゾゾゾゾゾ(鳥肌)
みたいな展開するんだよね。
でも、本当にいいのはここからで、殆どの話がそれで終わってるというか、
”え?これで終わり??”
ってとこで終わってる。
言いたいのはその霊的なものと主人公の絡みの結果、ではなく、
主人公の悲しさ、哀れみさみたいのが、
霊的なもの(は実は時間的空間的に超えてるだけで、実はとても人間的な現象)と絡んで
なんとも”かなし”(悲惨という意味ではなく、どうにかしてあげたい的な悲しさ)物語として完結してるんです。
実は最後終わったあと、どうなったかを想像するのが楽しいというか、
そこに読んでる人のバックボーンとか経験とかが絡んで結末は読み手によって変わっていくんだろうなあって思うのです。今の自分は結構面白くない終わり方かな。

ネタばれなので、色変えて自分なりの結末予想を書いてみましょう!


「赤い絆」
この物語は、布団に入ってきた人が誰なのかということにつきると思います。
自分は実は思ったのは主人公のお母さんでした。
文面からはお母さんは出てこなかったけど、赤い絆は主人公とはやはりお母さんですよね。
そして、主人公はどうなったか・・・・
あくる朝、自宅に戻ると、お母さんが亡くなってる。そんな悲しい結末です。
死ぬ前に主人公と結びつきたかった。そんな表現だったのではないかなーと思います。


「虫篝」
あの男は実は成功した自分。そういうことでしょうね。で、家族は成功した自分についていったんだと
思います。主人公はどうなるか。消えるという表現がありました。やはり自殺するんだと思います。
彼の望みは家族でしたし。もう家族がどうなるかわかってしまったし、自分は残っていてはいけない
(家族の幸せのために)と考えたと思います。一番読んでいて悲しい物語だなと思いました。


「骨の来歴」
これは女性向けマンガっぽいですね。昔そういうの読んだことあります。あまりに愛していたダンナを占い師が死体からよみがえらせたんだけど、失敗してゾンビになってしまうというww
あれみたいですね。
ということで、これは憑かれている男と、まあ奥さんは幽霊なんでしょうね。いやー鳥肌立ちました。


「昔の男」
看護婦の話でした。これ、総看護長のシーンで涙でましたよ。悲しいというかジーンとくる話でした。
良い話だと思います。
最後、最後ですよねw
主人公は継いでいくんだと思います。介護されている人ってすごいと思います。
尊敬しますよ。

「客人」
まあこれは主人公がどうしようもないヘタレでヒドイ男なので、自分は感情移入できませんねw
死ねばいいと思います。
寺の同級生はちょっとかわいそうですわw
このあと、やはり彼は彼女を返せず、そのまま衰弱死ですねww
まあ幸せな死に方だと思うけどなあwww


「遠別離」
悲しい物語でした。とても感情移入しました。
やはりナンバーワンですね。
特に戦時中の話は臨場感がとてもあって、朗読劇もすごくよかったです。
なんというのか、こんな臨場感は見てきたんじゃないかと思います。
もうじき死ぬかもしれないのにキニーネを求めてくる上官とか、リアルかと思います。
最後は主人公は無事成仏したんだと思います。
2浪した彼は生きる意味を見いだしていくのかな。
最後は良い話になるんじゃないかと思いますわ。


「お狐様の話」
赤い絆の別バージョンみたいな本作は、あれよりもう少しアニメぽかったですね。
なので、自分からすると、感情移入あまりできなかったかな。
最後は彼女は死んでしまったということでしょうね。
聞き手側の話は全く書かれてないのが赤い絆との違いですが、この話ではそこはどうでもいいのでしょう。



とにかく、読みづらいかなって思ってたので、すいすいと読み進められてちょっとびっくりしましたよ。
本書の出版が2008年ということで、とても最近なんですよね。
ちょっと戦時中とかが出てくる物語で知ったので、もっと昔に書かれた話かと思ってました。
出てくる主人公たちは現代の人が抱える悩みをそのままもってるし、今の話なんですよね。
最近だと怪談ってリアリティないと思うのですが、この本のような絡み方をすると、これはなかなかいいものだなあって思います。
皆さんも是非読んでみてくださいね。
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by dot3pso | 2015-03-22 00:39 | 文庫・マンガ | Trackback | Comments(0)

システムとハード設計が本職ですゲームと車はもう血肉。


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